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母のこと 2

担当の医師は40前後だと思われる方でした。看護士の方は肺の機能の低下を心配していましたが、担当医の方は、一番疑われる原因として、脳に新たな梗塞が発生した可能性を挙げられました。レントゲンによれば、肺にも心臓にも特段の問題が見られないのに、これだけ(解りにくいですね)息が荒く、血中の酸素濃度が上がらないのは脳の障害が原因ではないかという訳です。

この見立てに基づき対処の方針が告げられました。脳の障害を確認するためCTスキャンを実施し、梗塞あるいは出血があれば点滴を通じ、そのための薬を投与するというものです。ただし、CTをとるための部屋に移動するためには母を動かさなければならず、その間に容態がどう変化するか予断を許さないことなど、リスクについての説明がありました。薬を投与した場合のリスクについても説明があったと思いますが、情けないことに明確な記憶がありません。おそらく、原因は医師が告げた「このままの状態だと、持って1日か2日」という言葉だと思います。

15年前、母が倒れたと聞き、聖マリアンナ医科大学病院に駆けつけた時、既に母の状態を医師から聞いていた父の口を通じて「もうだめだそうだ」と言う言葉を聞きました。幸い母は持ち直し、生命の危機は脱しました。その後15年、大変な状態ではありましたががんばってくれていました。しかし、とうとうこの日がやってきてしまったのか、と覚悟しました。

説明を終えた医師は「どうしますか?」と父と私に確認を求めました。すべてを説明し、納得いただいてから治療を行う。最近の医療では当然のことなのでしょう。「どうするかな」と思っていたら、父が口を開きました。「それはもう、先生の方針に従うほか無いので…」。

答えになっていませんでした。

(続く)

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