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マイケル・ジャクソンという存在について。(1)

中村とうようさんの名前をご存知の方はどれくらいいるのだろうか。音楽評論家にしてニューミュージックマガジン(現在ミュージックマガジン)の元編集長。僕は中学生の頃から20年ぐらいニューミュージックマガジンの愛読者だったので、とうようさんの書く記事にはたくさん触れてきた。当時興味を持ち始めた「ブルース」という音楽について、とうようさんの記事に多くのことを教わった。ブルースに限らず、音楽シーンの「気に入らないことについてどんどん噛み付いていく(その頃の僕には、そんな風に思えていたと言うことです。ご容赦ください)」その姿勢が小気味良く、「とうようズ・トーク」というコラムが毎月楽しみでした。
著作も多く、先日、以前から何度も読み返していた「大衆音楽の真実」という本(1986年1月刊 新書版サイズで500ページを超えるという大作です)を読み返していた時のことです。
ちょうどマイケル・ジャクソンがなくなった頃のことでしたが、こんな文章に出くわしました。引用させてもらいます。

「70年代以降アメリカのジャズ・ロックが大幅に商業主義化し、特に黒人マイケル・ジャクスンが高度音楽産業による大量消費商品として世界的なマス・セイルスを達成した例に典型的に見るように、ポピュラー音楽が負わされている二面性--資本主義経済のもとでの商品としての側面と、大衆の意識(あるいは無意識)の表現形態としての側面との矛盾が増大し、今後の動向の予測がつかないほど混沌としている。」

「ポピュラー音楽とは何か」という、本全体のイントロに当たる部分にあった文章です。自分にとってマイケル・ジャクソンとは?なんて事を少しは考えていた時だったので、なんだかその後のマイケルがたどった人生を予見していたような文章ではないか。それが第一印象でした。(以前に読んだことがあるのに第一印象というのもおかしな話ですが)

続く

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